
土の詩人。その、自由かつ先鋭的な句の数々。
1889年福岡県生まれ。学生時代から新聞の俳句欄や雑誌への投句を続け、ホトトギス同人となる。後に口語・自由律・無季俳句に傾倒。1936年、日野草城、杉田久女らと共にホトトギスから除名処分を受けた。その後、自ら創刊した雑誌「天の川」にて、芝不器男や富安風生、横山白虹、篠原鳳作など多くの才能を育て、九州俳壇の中心的人物として活躍。 その後「天の川」は廃刊となり、今日では禅寺洞の俳句を知る機会は少ないが、自由かつ先鋭的な句の数々は現代の読者にも新鮮な衝撃を与えてやまない。
本書では、吉岡禅寺洞の俳句の全体像を明らかにするために句集「銀漢」「禅寺洞句集」「新墾」の全句および、「俳句文学全集吉岡禅寺洞篇」「現代日本文学全集九一巻 現代俳句集」収録句、それ以後「天の川」「俳句」「俳句研究」に収録された吉岡禅寺洞の俳句を収録。現代の新しい読者に向けて再編集した。 巻末解説は、俳人・生駒大祐(第3回攝津幸彦記念賞、第5回芝不器男俳句新人賞、句集『水界園丁』)による書き下ろし。 吉岡禅寺洞の俳句を見渡すことができる、待望の一冊。
B6版ペーパーバック254頁
収録作品
銀漢
新墾
天気図
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