羽沖抄

羽沖抄

妹尾健太郎、第一句集。


火を水の瞼にこぼす青鞋忌
烏賊となる進化を逸れて夏館
名づけずにわれからくらい漂わせよ
インキ壺よりも陽気な磯巾着
メロディいまも湿原を漂う丸木
カピバラの十四五倍の柚子浮かぶ
いつもそう帰燕と思う消えてから
胃の中と思いもせずに山眠る
とんでもない橋なのですがこの濃霧
風神が裸足でなくてどうします

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

句集名の「羽沖」(ハネオキ)は私の俳号であり、SNS上のハンドルネームでもあります。(中略)今まで所属してきた数々の俳句同人誌、現在参加させてもらっている諸句会の代表と仲間たちのおかげで作句を重ねて来ることができました。又、家族の理解と支えなくしては好きな俳句を続けることはできなかったはずです。あらためて感謝します。(著者)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


妹尾健太郎(セノオケンタロウ)
1960年 岡山市生れ
千葉県松戸市在住

俳号 羽沖(ハネオキ)
所属「豈」「いつき組」
編著『俳句の魅力 阿部青鞋選集』
阿部青鞋研究会にて第二期活動中

B6版ペーパーバック136頁

購入はこちらから